アメリカで野菜嫌いの子どもたちは一体何を食べていると思いますか?日本では戦後学校給食制度が整備され、好き嫌いをしたり残したりする児童生徒に罰則が与えられて問題になったりもしました。
ところが自由の国アメリカには児童生徒全員が同じものを食べるという制度はありません。学校にカフェテリア(食堂)はありますがそこで昼食を買っても、自宅から弁当持参してもいいのです。
アメリカの好き嫌いが激しく野菜嫌いな子どもたちは一体何を野菜として食べているのでしょうか。日本の人はあきれてしまうかもしれませんが見てみましょう。
アメリカ 野菜嫌いは何を食べるの?
代わりに果物を食べる
アメリカでは野菜嫌いで野菜を食べたくないのであれば代わりに果物が出てきます。
大人も野菜嫌いな子どもにむかって「トマトが嫌いならオレンジを食べればいい」とか、「きゅうりがイヤならせめてりんごを食べなさい」とかもうめちゃくちゃです。
野菜と果物は別物ではありませんか?果糖の採りすぎにも注意が必要ですよね。
カフェテリアの昼食メニューも当日に変わることが多く、りんごの予定がオレンジになったりは日常茶飯事です。
野菜や果物のバラエティーはあまり重視されておらず果物であれば3日変更が続いてりんごばかりだったり、とかなり適当な扱いです。
アメリカ 野菜嫌いの救世主?
PB&J(ピーナツバターとジェリー)サンドイッチ
アメリカの典型的なランチメニューとしてPB&J(ピーナツバター&ジェリー)があります。ピーナツバターはピーナツをつぶして作ったペースト状の塗り物で、ジェリーはジャムとゼリーの中間のような状態のものでピーナツバターと合うとされています。
アメリカでは「野菜嫌いの子どもにはこれを食べさせておけば大丈夫」と未だ多くの人が信じています。時間のないときにこれさえ食べておけば!と思う人も多いようです。
このピーナツバターとジェリーのサンドイッチだけでアメリカの子どもの昼食が完結するといっても過言ではありません。手間隙かけなくてもパンにピーナツバターとジェリーを塗るだけですぐに作れて野菜嫌いの子どもが栄養を取れる(と思っている)スーパーフードなのです。
アメリカ 野菜嫌いにはピザのトマトソース?
「トマトソースも貴重な野菜」はホント
アメリカには野菜嫌いの子どもたちが愛してやまないチーズピザというものが存在します。ピザ生地にトマトソースが塗られ、その上にチーズがあるだけでおしまいです。
トマトソースに砂糖もたっぷり入っているので野菜嫌いでもおいしく食べられます。
日本ではなかなか見ない超シンプルピザですが、野菜嫌いのアメリカの子どもの絶大な人気を得ています。
お誕生日会に出すピザは野菜嫌いの子どもでも確実に食べられるようにチーズピザと決まっています。
それくらい野菜嫌いの子どもたちにとってはピザにのっているトマトソースを食べることは貴重な野菜摂取のチャンスなのです。
アメリカ 野菜嫌いにはフレンチフライも野菜?
そうでしょ、もともとはじゃがいも
アメリカらしい発想といわれそうですが、野菜嫌いの子どもたちに少しでもいいから野菜を食べさせたいと思っている大人たちはフレンチフライ(フライドポテト)も勧めるでしょう。
揚げてあるとはいえ、元は立派にじゃがいもです。野菜嫌いからするとどうしてこれが野菜と認められないのか疑問に思うことでしょう。
特にファーストフード店のものは砂糖にも塩にもつけられた上で冷凍保存されたものを揚げていますが、それでもやっぱり元はじゃがいもなのです。
しかも野菜嫌いはフレンチフライ(フライドポテト)を塩だけで食べてはいけません。ケチャップもトマトからできているのでれっきとした野菜なのですから。
アメリカの野菜嫌い、それ野菜にカウントしちゃう?
最終的にはパンもパンケーキも野菜
野菜嫌いからするとどんなものでも野菜に見えるのです。なぜパンやパンケーキが野菜にカウントされるのかわかりますか?
小麦粉は小麦という植物からできているから野菜なのです。ここまでの究極の野菜嫌いになると大地から生える植物は全て野菜と定義されるようです。
アメリカで日々野菜嫌いの子どもと向かい合っている人からするとお米も野菜とカウントします。
あの野菜もいや、この野菜もいやと言われるともうせめてパンでもパンケーキでもお米でもなんでもいいから植物(=野菜)を食べて、としか言えなくなってしまうのかも知れません。
アメリカ野菜嫌い 私が実際2年間一緒に過ごした子の話
野菜は青りんごだけ
私は実際に極端な野菜嫌いで野菜といえば青りんごしか食べない男の子が成長するさまを見たことがあります。
青りんごは果物であって野菜ではないのですけれど、その子の両親はその子が唯一食べられる青りんごという生鮮食品にすがっているようでした。
彼は野菜嫌いではありましたがとても賢くて学校の勉強では常にトップクラスにいました。当時の私は「野菜嫌いでも賢く成長できるものだ」とあきれつつも感心していたのを思い出します。ただ今では社会人になった彼が今後も野菜嫌いを貫きとおし、野菜を全く食べない生活をしていけるのかは疑問が残ります。
おわりに
最後には私が2年間一緒に過ごした野菜嫌いの子の話もご紹介しました。彼の場合は両親が仕事で忙しくあまり食事の際に彼の好き嫌いに対応している時間がなかったのも一員かと思われます。
そんな例はありましたが、なるべくなら色々な野菜を食べていきたいものですね。
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