アメリカと一口に言ってもこちら東側は日本から遠い方。
今回は「アメリカで簡単に手に入らない煮物・汁物野菜」をご紹介します。
朝晩の気温が下がると、根菜類をたくさん入れた煮物や汁物を食べたくなりますが、これからご紹介する野菜は普通のスーパーでは手に入りません。
でも日系スーパー、アジア系食料品店では見つけることもできますので、見つけた時は是非入手たいものです。
それぞれ、冷凍が可能なものは冷凍保存の仕方も載せておきます。
使いたいときにすぐ使えるのでこれらの煮物・汁物野菜は冷凍保存が便利です。
皮をむいたり水にさらしたりする手間は一度で、後は何度でも好きなときに使えて時短にもなります。是非最後までご覧ください。
1.里芋(さといも)
里芋の独特のネバネバ感やねっとり感は里いもでしか出せないのですが、残念ながらアメリカの普通のスーパーの芋コーナーを何度ぐるぐる回っても見つけることができません。
季節野菜だからと言って秋冬の季節を狙っても見つかりません。
里芋はアメリカの普通のスーパーでは見つからないと思っていてください。
そこで、日系スーパーやアジア食料品店などに出向いたときに多めに手に入れ、すぐに使わない分は冷凍しておくことにしましょう。
里芋は皮をむくと手がかゆくなる人もいますし、ねばねばのおかげで皮をむいたり切ったりするのが危険だと感じる人もいると思います。
そんな時は、良く洗ったサトイモをひたひたの水の中に入れてゆでます。
途中、アクが浮いてきたらお玉ですくい取って捨てます。
時間は竹串が通る程度で大体3~5分程度です。案外早くゆでられますね。
ゆで上がった後は、あまり長時間浸しておくと泥臭くなったり皮が実から離れにくくなったりしますので、ゆでたサトイモに触れられるくらいになったら皮をむき、余分な水分をキッチンペーパーでふき取ってから冷凍用のジッパーつきの袋に入れて、なるべく余分な空気を出してから冷凍します。
切っておきたい人はこのときに使いたいサイズに切ってから袋にいれても良いでしょう。
大体3~4週間は大丈夫です。
2.レンコン
レンコンもアメリカの普通のスーパーで全く見ません。
原産地は中国またはインドが主流ということで、アジア系の食料品店で見つけてもほとんどが中国産。すでに漂白・カットされた水煮だったりします。
運よく加工されていないレンコンが手に入ったときの保存方法をご紹介します。
まず皮をむいて薄切りにしたり、一口サイズに切ったり(これは後の用途に関係すると思いますのでご自由に)した後で、変色を避けるために1リットルの水に対してレモン1個またはそれ相当の酢を入れた中に漬けます。
煮物に使う予定の人でレンコンの変色がそんなに気にならないというのであればただの水に浸したので十分です。
生でも冷凍できますが、2~3分下ゆでしたほうがレンコン独特の食感が失われにくいようです。
もちろんすでに味付け調理した後でも冷凍は可能です。
冷凍用ジッパーつきの袋に入れて空気をなるべく出して冷凍します。
1~2ヶ月は大丈夫ですが早めに消費しましょう。
小さいレンコンでよければインド系食料品店ではインド産のレンコンが常温・冷凍コーナーで見つかりますよ。
中国産レンコンが気になる方はアメリカのインド系食料品店をのぞいてみてください。
3.ごぼう
ごぼうは中国では栽培されても漢方で使っても「食べる」ということはしないようですが、日本・韓国・台湾辺りでは昔から食べられている食材ですね。
きんぴらごぼうは日本が誇る常備菜です。
でもアメリカでは常に手に入るわけではないのでうっかり切らしてしまえばニンジンのみのちょっと寂しいきんぴらを作るハメになります。
日系・アジア系食品店で入手した際はきんぴら用にはささがき(鉛筆を削る要領でこそげ取る切り方)や、千切りに、煮物・汁物用には斜め切りや乱切り(横に対してゴボウを転がしながら斜めに切ります。
切った面積が大きく味がしみやすいので煮物などに最適)して水に5分ほどさらしてから水気を切って冷凍用ジッパーつき袋に空気をなるべく出して入れます。
変色を防ぎたい場合は酢を入れた水に浸しても良いですよ。
私のようにニンジンだけのきんぴらを作る悲劇を避けたい人は、きんぴらを作ってしまってから、ラップに小分けしてから冷凍用ジッパーつき袋に入れて冷凍する方法もあります。
ゴボウは冷凍してしまうと柔らかめになってしまい食感が少し劣りますがないよりはましです。
以前、豚汁を作ろうとしたときにゴボウがなかったのですが、出来上がったものがただの豚入り味噌汁になった時はゴボウ独特の風味の重要性を痛感しました。
4.長芋
長芋もアメリカの普通のスーパーの芋コーナーで見つからない野菜です。長芋は毎日必要な野菜ではないとは言え、たまには食べたいですよね。
上の写真のようにまっすぐなものは「長芋」イチョウの葉のように広がっている形のものを「イチョウイモ」というようですが、どちらも白くて毛が生えていますので基本は同じ野菜を指しています。
日系・アジア系食品店で長芋を入手しても一回に使う分は少しという場合が多くて余った分の保存に困ってしまうと思います。
「使いかけのナガイモが冷蔵庫に入っている」という記憶に自信のある方は冷蔵保存しましょう。
長いもを使うときに使う部分だけ皮をむいていくことを原則として、その切り口のぬめぬめをふき取ってから、乾いたキッチンペーパーで切り口を覆ってゴムでとめます。
ナガイモは息ができないと腐ってしまうのでラップではなくて乾いたキッチンペーパーで覆うことに注意してください。
次に使うときは乾燥してしまった切り口を薄く切り落としてから使います。一ヶ月くらいは大丈夫です。
私のように、使いかけの食材をうっかり腐らせ気味または次に使う予定が未定の方は冷凍保存をしましょう。
すりおろしてからラップに小分けしても良いですし、全部を冷凍用ジッパーつき袋に入れて空気を出した後に菜ばしなどで一回ずつ使う量にギュッと当てて冷凍すればその分だけパキッと折って取り出すこともできます。
それも面倒だという方は丸ごとのナガイモをラップで包み、それを冷凍用ジッパーつき袋に入れて保存してもOKです。
使うときは使う分だけ皮をむいてから切ったりすりおろしたりします。
この方法は長芋を触ると手がかゆくなりやすい人にも良いですよ。
5.しいたけ以外のきのこ
アメリカではきのこ類も比較的大きなスーパーに行かないと種類は見つけられません。
あってもシイタケと白と茶色のマッシュルームくらいです。
大きいスーパーだとしめじ・えのき・舞茸・エリンギ・なめこなどを見かけることもありますが、値段がかなりしますので日常的に利用するのは大変かと思います。
そんな時は和食の煮物・汁物特有の「土っぽさ」を生かすには茶色のクレミーニマッシュルームを使ってみてください。
煮汁が茶色くなってしまうので、煮物や味噌汁など茶色くなっても困らない調理方法で使うことをおすすめします。
なかなか見つけられない他のきのこの独特な味は出せませんが代替品としてアメリカ風の煮物・汁物を作ると思えばこの茶色のマッシュルームで十分です。
値段も白いマッシュルームと大して変わりません。
きのこ類を冷凍するのに重要なのは洗わないこと。それでも気になる方は水で湿らせたキッチンペーパーで汚れをふき取る程度にするということです。
シイタケは軸を全て切り落としてかさだけにします。
他のきのこは全て石づき(きのこの一番下の硬い部分)だけ切り落とし、房にばらして冷凍用ジッパーつき袋に入れて冷凍します。
1ヶ月くらいは大丈夫です。
おわりに
アメリカでは簡単に手に入らない煮物野菜と冷凍方法をご紹介しました。
何年も日本で使えていた野菜なしでの調理を余儀なくされるとジャガイモ、ニンジン、タマネギなどの基本的な根菜類だけでも煮物が作れることに感謝できるようになります。
そして和食用の根菜が手に入ったときはいつもより丁寧に味わうことができます。
また、消費者がより消費することによってアメリカの普通のスーパーへ進出して言った和食材も多々あるので「買って応援」「食べて応援」をする日々でもあります。
アメリカ生活において、「ないない」とないものねだりをするのは野菜だけでなく日常生活でも幸せをもたらしてくれません。
あるものに目を向けて暮らし、それを生かしたり長持ちさせたりする工夫も大切です。
グローバル化で便利になってきているとは言え、まだまだアメリカでまるで日本にいるかのように和食を作るのは至難の業です。入手方法、保存方法など工夫して食を楽しみたいものですね。
あなたのアメリカ野菜生活が充実しますように♡♡♡
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